実用情報
現金の国から、現金が消えた国へ
日本の常識がそのまま通じないのが支払いです。中国の日常は屋台までQRコード決済で回っており、財布を出す場面はほとんどありません。かつては旅行者最大の難関でしたが、2023年に解決済み — ただし設定を日本で済ませた人に限ります。
設定は必ず日本で。カード登録の途中で銀行のSMS認証が入ることがあり、銀行の不正検知はいつもの国・いつもの回線からのリクエストの方がはるかに通りやすくなっています。着陸後にやろうとした人が初日の夜をロック解除に費やすのは、よくある失敗です。
設定手順(この順番で)
- Alipay(支付宝)をインストール。英語表示に対応し、外国カードのサポートも広い方です。日本の電話番号でそのまま登録できます。
- 本人確認を済ませる。パスポートを撮影します。承認は通常数分ですが1日かかることもあるので早めに。
- Visa・Mastercard・JCBのいずれかを登録。少額決済の手数料は店側負担で、利用者は無料。1回200元(約4,000円)を超えるとおよそ3%のサービス料がかかります。
- 予備としてWeChat Payも設定。同様にカードを登録できます。ごく一部、どちらか一方しか使えない店があるので、両方入れておくと問題が一種類まるごと消えます。
- 実際に1回テスト決済。アプリ内で少額のものを買い、日本にいるうちに動作を確認しておきます。
手段ごとの実力
| 手段 | 使える場所 | 注意点 |
|---|---|---|
| Alipay / WeChat Pay | 実質すべて:屋台、タクシー、地下鉄、レストラン、博物館 | 200元超はおよそ3%の手数料。モバイル通信が生きていることが前提 |
| クレジットカード直接 | 国際系ホテル、百貨店、空港、一部チェーン店 | 個人経営の飲食店や少額の買い物ではほぼ断られる |
| 現金 | 法律上はどこでも受け取り義務あり。地方や年配の店主には実用的 | お釣りがないことが多い。現金を扱ったことのない若い店員も実在する |
| 海外キャッシング | 中国銀行・工商銀行のATMはVisa/Mastercardにおおむね対応 | 引き出し上限と日本側カードの海外手数料 |
日本人がよく驚くこと
それでも数百元は現金で持つ
頻繁に使うからではなく、スマホの電池切れが「財布の紛失」と同義になるからです。小額紙幣で200元あればタクシーと食事はしのげます。
決済アプリは「生活全部の入口」でもある
地下鉄の乗車コード、シェアサイクル、博物館の予約、レストランの注文、病院の受付 — すべてAlipayやWeChat内のミニプログラムです。決済の設定は、実はこのシステム全体への入場券です。
チップは不要 — 日本と同じ
レストラン、タクシー、ホテルでチップの習慣はなく、置いていくと店員が追いかけて返しに来ることさえあります。サービス料があるのは高級店・国際系の店だけです。